採血のテクニックを磨け!

NGが分かればもう怖くない

看護師が採血を行う際に準備するものやその手順と注意点

採血には2種類の方法があり、1つはシリンジ(注射筒)を用いる方法で、もう1つは真空採血管を用いる方法である。シリンジで採血した場合は、その後の検査のために試験管などへ必要量を分注する必要があるが、真空採血管を用いる場合は、針を血管に刺した状態で検査に必要な量の血液が正確に採れるため、手間が少ない。しかし、シリンジを用いる方法は、血管の細い患者に対して、採血が容易に行えるという利点がある。

採血の際に準備するもので基本的なものは、「アルコール綿」「針廃棄容器」「駆血帯」「トレイ」「サージカルテープ」「止血用パッド」「真空採血管」「真空採血管スタンド」「採血用枕」「手袋」である。以上の10種類に加えて、シリンジを用いる場合には「シリンジ」「注射針」「ブラッドトランスファーバイス」を、真空管採血の場合は「真空採血管用ホルダー付き採血針」が必要となる。

看護師が採血を行う際の手順としては、大まかな流れはどちらも同じであり、「1.採血の指示書の確認」「2.手洗い」「3.患者の本人確認」「4.穿刺の準備(セッティング)」「5.穿刺部の消毒」「6.採血」「7.針を抜く」というものである。「6.採血」の際に、真空採血管を用いる場合は、穿刺部をしっかりと固定してホルダーに差し込む。シリンジを用いる場合は、急いで内筒を引くと、血液の乱流により溶血が起こる可能性があるため、ゆっくりと引く必要がある。また、針を抜く前には、必要量が採れているかをよく確認してから、駆血帯を外す。採血後は患者をよく観察し、内出血が起きていないか、しびれや迷走神経反射の症状が出ていないかを確認するのも重要である。

採血に苦手意識を持つ人は意外と多い。そのような人は〈苦手克服!採血虎の巻〉を読んで、対策をすることをおすすめする。