採血のテクニックを磨け!

NGが分かればもう怖くない

採血で看護師がしてはいけないこととは

採血のプロセスで、「してはいけないこと」がある。駆血帯をきつく縛る行為や、血管のあたりをつけるために、患者の腕をたたき血管を浮き上がらせようとする行為だ。また、アルコール消毒を行った後に、血管を触る行為もすべて無意味である。

駆血帯をきつく縛ることで、血管が怒張しやすくなるというのは間違いだ。また、動脈血まで血流を奪うことになるため、圧力が落ち血管は盛り上がらない。また、駆血帯で縛ったのちに採血部位をたたけば、血管収縮物質が放出されるため、さらに血管は見えなくなる。消毒後の「血管を触って穿刺部位を確認する行為」は言わずとも、無意味であることはわかるだろう。

採血業務を行う際に一番大切なことは、患者との信頼関係の構築だ。患者は病気を見つけるために採血を行う。体の具合が悪いのに、ほんのわずかな時間とは言え、注射針で痛みを感じるのは避けたいだろう。ましてや、看護師が血管を見つけられない、針がさせずにやり直しというような状況ならば、今後、体調不良に見舞われても病院への足が遠のいてしまうかもしれない。

採血が上手な看護師は、常に最高の血管を探す癖がついている。肘の裏側の静脈や、手の甲、足の甲など、年齢や性別、体格によって血管の取りやすさが変わってくる。そのため、一発で見つけやすい部位も掌握している。事前に腕をチェックし、注射針を刺す前にベストな血管を探すことも怠らない。技術面を高めるためにも常に意識をしてほしい。